SSDとは、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive)の略で、記憶装置として半導体素子メモリを用いた、ストレージとして扱うことのできるデバイスです。
WADAX採用のSSD
データの保存に回転式プラッター(円盤状の記憶媒体)を使用するHDDとは異なり、SSDは、NAND型のソリッドステートメモリチップを使用します。
HDDは数種類にわたる機械仕掛けの可動部分が組み込まれており、データを読み書きするときは、回転している媒体上を記録ヘッドが行き来します。
このヘッドを動かす時間(シークタイム)と、ヘッド直下に目的のデータを位置付ける時間を合計して「レイテンシ」(待ち時間)と呼んでおり、これが、HDDで出し得る最高性能のボトルネックとなります。HDDメーカーは、この制限を克服するため、プラッタ回転速度の向上とシークタイムの短縮を図り続けてきました。
一方、SSDには機械仕掛けの部品がありません。したがって、作動装置によるシークタイムやレイテンシが発生することもありません。
このため、SSDは、NANDフラッシュからデータを読み取るや否や、すぐにデータを転送します。データへのアクセスが瞬時とはいかないまでも、過酷なランダムI/O要件を課すユーザアプリケーションでSSDを使えば、15,000rpmHDDより性能が40~50倍向上します。
WADAXが採用したSSDドライブは、フラッシュセルへのダメージを回避し、SSD ドライブの寿命を延ばすために、次のような対策を講じています。
1. オーバープロビジョニング
SSD上で、スペア領域を増やすプロセスのことです。これにより、「すぐに書き込める」リソースプールが増え、Write Amplificationが抑えられます。
また、バックグラウンド処理で移動しなければならないデータ量が減ることから、性能と耐久性が上がります。
2. ウェアレベリング
SSDドライブは、動的、静的両⽅のウェアレベリング技術を採⽤しています。
ウェアレベリングとは、データを同じドライブ上の別の場所にマッピングし、同じセルに書き込みが集中しないようにする技術です。
3. ガベージコレクション
SSDドライブには、洗練された最新鋭のガベージコレクション技術が組み込まれています。
この「ガベージコレクションプロセス」のおかげで、書き込みのたびにまずブロック全体を消去する、という事前処理が不要になります。
4. データバッファリング&キャッシング
SSDドライブは、DRAMをデータバッファとして使⽤し、キャッシングしているため、過剰な書き込みからセルの損傷を招くWrite Amplificationを最⼩限に抑えることができます。
※Write Amplificationとは、ホストコントローラから書き込み要求のあったデータ量に対し、SSDコントローラが実際に書き込まねばならないデータ量のこと。